4月に京都で日本医学会総会があり出席してきました。例年なら桜が満開の時期なので期待していましたが、今年は桜の開花が早く、会場付近の桜は葉桜になろうとしていました。講演は医療関係者だけでなく一般の方も参加できるものもあり熱心に聞き入っておられる方も沢山おられました。
学会でいつも楽しみにしているのは最新の医療機器に触れたり、新たな技術・知識を学び習得することです。インターネットなどで知ることはできますが、直に触れることに勝るものはありません。
展示の中で印象に残ったのは、話題のiPS細胞です。iPS細胞から実際に作成された細胞を顕微鏡で観察でき、培養された心臓の細胞は拍動して動いていました。ノーベル賞を受賞した研究をどの様に進めて行ったのかクイズ形式で子供にもわかるように説明されていました。
医療機器で目立ったのは2種類のロボットです。
一つ目は医療・福祉で応用されているロボットスーツのようなものです。人間の身体機能をサポートするロボットです。二つ目は手術のロボットです。いくつものアームがあってその先端に手術の器具が装着されており、手術する医師は別のブースで拡大されたモニターを見て手術するのです。しかし欠点もあります。直接患者さんの体に触れながら手術するわけでないので、触覚がないことです。勤務医時代に癌の手術をしてきましたが、触覚でいろいろな情報を得られることもありますから、よほど熟練した医師でなければ使いこなせないのではないかと思いました。
院長

松田耳鼻咽喉科